音楽と真空管はなんで仲良し?

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技術が猛烈に進化したこの時代、音楽の最前線にのみ生き残り、現役バリバリで活躍している「真空管」。いわゆる電気信号を使う機器において、電子制御を行う数多ある部品のほとんどが半導体となり、それによって飛躍的な進歩を遂げているのに、ほんと、音楽の世界でのみ唯一神のように真空管があがめられているのはご周知のとおり。

ギターアンプは真空管アンプでなければ、アンプじゃない、くらいの勢いですし、オーディオマニアの方々も真空管アンプの音にしかない温かみを絶対信仰している人が大勢いらっしゃいます。その音の特性や理由は、山のように語られています。そして科学的根拠があるのも、よく知られていますね。

とにもかくにも真空管が生み出す「倍音」の特性につきるわけです。ギターアンプは音を歪ませることが大前提になっているのでこれが顕著。そして歪まさない場合であっても、一聴、クリーンな真空管アンプの音も一部分の成分に歪みが起き、原音より多くの倍音が出音されていたりするので、真空管のローテクならではの欠点自体が「味付け」となって、より音楽的と感じるわけです。

ほんと不思議です。なぜ、トランジスタを使ったソリッドステートアンプでは、同様の「倍音」を生成することが、いまだにできないのか?

難しい解説なんかでは、真空管の歪みは「2次高調波」で半導体デバイスの歪みは「3次、5次、7次、などの奇数高調波」だから、とあります。だとしても、今時の技術力なら半導体デバイスであっても奇数高調波を出さずに人の耳に心地よい倍音を生み出す2次高調波のみ自然生成できるものが作れないわけがないように思えるのですが。あ、これを指摘しないのが業界の暗黙のルールだ、とわけ知り顔の方に怒られそうなので、これくらいでやめておきます(笑)

ちなみに、真空管の特性は、高校時代に習った「2次関数」と同じ。だから2次高調波が生まれるらしいです。真空管アンプが気持ち良い理由を、数学の時間に習っていたのですよー

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