リハーサルスタジオのバンド練習で、一番最初にうまくいかないことの代表的なことが、ヴォーカルが聴こえない、唄いにくい、音量上げると、ブーブー!キーンキーン!ハウリングしてしまう!ってことではないでしょうか?
ハウリングの原因とメカニズムは、いろんなサイトで紹介されていますので、割愛しますが、解決方法は、大きくは3種類しかありません。
①まずは、バンド演奏の音量バランスをとって、ヴォーカルのモニターレベルを大きく上げなくてもヴォーカルが聴こえやすいアンサンブルを心がけること。
②マイクの向き、モニタースピーカーの向きを調整すること。
③ハウリングを起こしている周波数の音域帯の音量をカットしていくこと。
①②に関してはあらためて触れることにしますが③に関しては、スタジオY2では、それぞれのスタジオのミキサーのイコライザーで、ハウリングが起きにくいセッティングをあらかじめほどこしています。
メインのグラフィックイコライザーで、ハウリングが起きる周波数の音圧を下げ、
各チャンネルのパラメトリックイコライザーで微調整しています。
とはいえ、ご利用のバンドの皆さんが積極的にイコライザーを調整して、好みの音質にしていかれることも多いので、常に一定のセッティングにできていないときもあります。すいません(^^ ;
そこで、③のハウリング防止術を、皆さんが行う時のステップを、ここで記しておこうと思います。
⚫︎いったんマスターボリュームもヴォーカルチャンネルのボリュームもゼロにします。
⚫︎すべてのイコライザーをフラットにします。グラフィックイコライザーは横一列に+ーゼロのセンターに揃え、ヴォーカルチャンネルのパラメトリックイコライザーも高温中音低音の三つのつまみを12時に揃えます。
⚫︎ヴォーカルチャンネルのボリュームを12時から14時にあげます。
⚫︎ゆっくりメインボリュームのつまみを時計回りにあげていきます。ゆっくりです。
⚫︎ブオーンとハウリングをはじめたら、わずかにハウリングするボリュームまで下げ直し、メインのグラフィックイコライザーのつまみをひとつずつ大きく下げ、ハウリングが消える周波数をみつけます。ひとつの帯域を大きくカットするとハウリングがいったん止まるはずです。
⚫︎ひとつの帯域を大きくカットしたまま、またゆっくりメインのボリュームを上げていきます。ゆっくりです。
⚫︎また別の音域のハウリングが起き始めたら、ハウリングがわずかに聞こえる程度なるまでボリュームを下げ直し、また、ハウリングが消える周波数を見つけ、その帯域をカットします。
⚫︎これを繰り返して、ヴォーカルがよく聴こえるボリュームまでメインのつまみを上げきります。
⚫︎メインのグラフィックイコライザーだけで、ヴォーカルボリュームを欲しい音量まであげられなければ、ヴォーカルチャンネルのパラメトリックイコライザーのつまみも、同じ要領で調整し、ボーカルの音量を上げきります。
⚫︎声を出してみて、ハウリング起きるなら、声を出しながら、またハウリングしている周波数を探しカットします。
ちょっとまどろっこしい説明になりましたけど、要するに、ハウリングは、ある一定の音域で起きる現象なので、どの帯域がハウリングしているのか見つけて、その音域のレベルを下げる、ということです。
まず、大きくカットしてみて、ゆっくり戻していき、ハウリングしないボリュームをさぐるのがわかりやすいと思います。
ハウリングがとまらなーい!ってなっても慌てず、ゆっくり調整してみてください。
あ、もちろん、すぐにインターホンでスタッフを呼んでくださってもOKです。ハウリングは機材を痛めてしまうものなので、スタジオY2としても、即対応いたしますー(^ ^)